AutoCrypto活用のヒント010 快適セキュリティライフ

快適セキュリティライフとは

ビジネスでもプライベートでも、情報漏洩やデータの喪失紛失の心配もなくやるべきことに集中できたら快適ですね。このような状態を快適セキュリティライフと 名付けました。


快適セキュリティライフ三要素


各要素について簡単に分析してみます。

うばわれない

これは奪われても解読されないという意味です。厳密に言えば解読されないのではなく解読にたっぷり時間が掛かるということなのです。時間=コストなのでかけるコスト以上に価値のある機密データなら解読のプロやスーパーコンピュータを駆使して解読しようとする人はいるでしょう。このような価値あるデータは暗号化されていても外部に流出しないよう何重にもガードすべきものです。これは情報戦や産業スパイの世界ですね。

私たちが暗号化するデータはもっと身近なものです。

個人情報・パスワード・企業や組織の内部情報

つまりデータの価値というよりも、漏洩した場合に損失が発生する可能性があるという情報です。

その損失の大きさは様々でしょうが、入手したほうでは時間とコストをかける価値があるわけではないのでこのようなデータを暗号化する効果は充分にあると言えます。

うしなわない

暗号化されたデータは鍵を失うことでもデータを失うことになります。ですから鍵を失わないようにするということが重要になります。そこで鍵を安全にバックアップする方法を少し検討してみましょう。

鍵の安全なバックアップ

バックアップの基本は次の2つなのですが、実はこれだけでは不十分です。

あなただけが知っている秘密の場所に保管しておいたとします。もしも、あなた自身に問題が起きたらどうなるでしょうか? 例えば、記憶喪失、失踪、死亡等、あんまり考えたくないことばかりですが、他の誰にもわからないような方法はかえって困ることもあります。それよりは配偶者とか兄弟又は信頼できる人が知っておいた方がむしろ安心ですね。

 

データの内容により適切な信頼者に預けるのが一番安心です。そうすることによりほぼ完全な安全を手に入れることができます。

伝えられる

情報・データ・ファイル、呼び方は様々ですが必ず誰かに伝えるために作られるものです。「暗号化とは伝えるべき相手に伝えそれ以外の他人には伝えない技術」です。「うばわれない」「うしなわない」だけでは意味がないですね。伝えるべき相手に伝えられないのでは本末転倒になってしまいます。

つまり結論は

快適セキュリティライフとは「うばわれない」「うしなわない」「伝えられる」を自然にストレスなく実現すること。

ちょっと脇道

誰にも知られない自分だけの秘密

秘密というのはなかなか惹かれるものがあります。「人はみな触れてはいけない秘密の世界をもつ」なんちゃってけっこういいですね。それはそれで面白いのですが、現実にはとりあえずカミさんに内緒とか、人に知られると恥ずかしいといった類のものが多いかもしれません。どんな秘密でも解読する手段または手懸りだけは用意しておくのが宜しいのではないでしょうか。

いろいろな手懸りのパターン

特定の人しかわからない情報

例えば「あなたのペットの好物は」「お母さんの生まれた町は」といった類の質問の答えを手懸りとする例はよくありますね。

遺言状の管理人

信頼できる弁護士や管財人などが遺言状を預かるなんて、映画でよく見るパターンです。

徳川埋蔵金の秘密

様々なナゾを仕掛けておき、解き明かした人が財宝を手に入れるみたいな。

インディージョーンズ

「失われたアーク」のような聖なる力を持ったアイテムを捜し求める。つまり宝探し。

どの手懸りがベスト?

遺言状の管理人

この中でどれが良いかと言えば、私は遺言状の管理人方式を選択します。信頼できる人がいるという条件がつきますが。この信頼できる人というのは、私が彼に託した管理方法をきちんと守るだけでなく、想定されない事態となった場合には、的確に状況判断し対応できる能力が求められますが。

なんだか想像するだけで楽しくなります。でも一番肝心なのは秘密の中身です。どんなに手の込んだ仕掛けをしてもその秘密があばかれた時にくだらない内容だったら怒れちゃいます。